副業でアムウェイを実践していて権利収入が手に入れることができた場合、一番気に掛かるのが、確定申告で会社にバレないかどうか、ではないでしょうか。普通に確定申告をしてしまうと、当然ながら、アムウェイで稼いでいる収入が会社に伝わって、副業を疑われてしまうことになってしまいます。
しかし、確定申告をしても、会社にバレずに済ませる方法があるんです。今回は、確定申告でアムウェイの副業がバレる原因と確定申告で会社に副業がバレないようにする方法について記事にしてみました。
会社に副業がバレる原因とは?
会社に副業がバレる原因は、大きく分けて2通り考えられると思います。その2通りとは、確定申告した場合と確定申告しない場合です。実は、所得額が少なくて確定申告をする必要がない状況でも会社に副業がバレてしまう場合があります。ここでは、その2通りの原因についてお伝えしたいと思います。
【原因①】確定申告
会社に勤めて給料をもらいながら、副業としてアムウェイを実践している人は、次の条件を満たすとき、確定申告をして所得税を支払わなければいけません。以下は、Wikipediaから参照した文章です。
年末調整を受けた給与所得者の雑所得の金額が20万円を超えると、確定申告する義務がある。20万円以下なら確定申告してもしなくてもよい。
つまり、アムウェイの所得(収入-経費)が年間で20万円を超える場合、確定申告をしてその分の所得税を支払う必要が出てくるということです。
ちなみに、本業でアムウェイを実践する場合は、所得区分が違ってきますし、課税対象となる金額も変わってきます。もし本業でアムウェイを実践している場合の税金について知りたい人は、こちらの記事を読んでみてください。
雑所得とは?
雑所得とは、所得税の区分の一つで、その他9種類ある所得区分のどれにも当てはまらない所得のことを指します。ちなみに、その他9種類の所得区分は次のようになっています。
【雑所得を除く、その他9種類の所得区分】
利子所得、配当所得、不動産所得、事業所得、給与所得、退職所得、山林所得、譲渡所得、一時所得
そして、雑所得に当てはまる所得の例としては、次のような所得があります。
- 年金や恩給などの公的年金等
- 生命保険契約等の定期年金
- 作家以外の人が受ける原稿料や印税、講演料など
- FX取引で稼いだ利益
- アフィリエイトで稼いだ報酬
- ヤフオクなどのネットオークションで稼いだ報酬
(※家庭にある不用品などを売った場合は副業収入にはなりません) - ビットコインなどの仮想通貨を売却または使用した際に生じた利益
なぜ、確定申告をすると会社にバレる?
その原因は、住民税です。会社員の方であれば、ほとんどの人が給料から住民税分が天引きされて、会社が代わりに支払ってくれていると思います。ここにバレる原因があります。
住民税は、所得税と同じく所得額に応じて税額が上下します。つまり、副業で所得額が増えれば、住民税の金額も増えるということです。
そして、計算された税金の金額は、「給与所得等に係る市民税・県民税特別徴収額の決定通知書」(以下、「特別徴収税額通知書」と記載)という書類にまとめられて、市区町村から会社に送られるようになっていて、会社側はその通知書に基づいて、必要な税額分を給料から天引きする仕組みになっているそうです。このことが原因で、会社に副業がバレてしまう危険性があります。
【原因②】住民税の無申告
先ほど、確定申告をすると、住民税が原因となって会社に副業がバレてしまうということをお伝えしました。しかし、確定申告をする必要がない場合でも、住民税が原因となって、会社に副業がバレてしまうケースがあります。ここでは、このことについて書いていきたいと思います。
副業で確定申告をする必要がない人
先の項で、副業としてアムウェイで権利収入を得ている場合、その所得は、雑所得として扱われるとお伝えしました。では、雑所得で確定申告をする必要がない人は、どのような人でしょうか?
- 年間所得が20万円以下の人
確定申告をしなければ副業がバレることはない?
アムウェイで得た所得(収入-経費)が年間で20万円以下であれば、確定申告をする必要はありません。すると、こんなことを思うかもしれません。確定申告をしなければ、副業がバレることはないんじゃないか?と。
しかし、実は、確定申告をしない場合でも、会社に副業がバレてしまう危険性があります。その原因はというと、住民税です。では、なぜ、確定申告をする必要がないのに住民税が原因で副業がバレてしまうのでしょうか?
実は、住民税に関しては、年間所得が20万円以下であっても、申告をしなければいけないんです。つまり、「年間所得が20万円以下」というのは、あくまで所得税の問題で、住民税の問題ではないということです。
ですから、アムウェイの所得が20万円以下の場合でも、住民税は別で申告をする必要があります。
もし、住民税の申告をしなかった場合、申告漏れとなって、最悪の場合、職場に連絡が入ったり、会社の給料を差し押さえられたりしてしまいます。そしてこの結果、会社に副業がバレてしまう可能性があるのです。
会社に副業がバレることを回避する方法
住民税を特別徴収ではなく普通徴収で支払うこと。これが、今回お伝えする、会社に副業がバレることを回避する方法です。アムウェイで権利収入を得ている場合は、確定申告をするしないに関わらず、普通徴収で住民税を納めることで、会社にバレることを避けることができるでしょう。
では、住民税を普通徴収で納める方法をお伝えする前に、まず、特別徴収と普通徴収の意味についてお伝えしていきたいと思います。
ほとんどの会社は特別徴収
今、ほとんどの会社は、特別徴収という形を取っていると思います。特別徴収とは、どのような徴収方法でしょうか?次の文章は、Wikipediaから引用した内容です。
特別徴収(とくべつちょうしゅう)とは、地方税や社会保険料を本来の納税義務者である個人から直接徴収し納付させるのではなく、当該納税義務者が得る給与や公的年金を支払う事業者(特別徴収義務者)が税金等を代わって預かりその徴収すべき税金等を納入させることをいう(地方税法1条1項9号)。
つまり、簡単に言うと、給料から住民税などの地方税が天引きされて、会社が代わりに市区町村に支払ってくれることです。
そして、今回お伝えする会社に副業がバレない方法は、この特別徴収を普通徴収に変更することです。
普通徴収とは?
では、普通徴収とはどのような徴収方法でしょうか?このことに関しても、Wikipediaの情報を参照させていただきました。
普通徴収(ふつうちょうしゅう)とは徴税吏員(主に地方公共団体の長)が法律や条例で定められた方法で税額を決定しその税額や納期、納付場所などを記載した納税通知書を当該納税者に交付することによって地方税を徴収することをいう(地方税法第1条第1項第7号)。特別徴収の税金や社会保険料等と異なり、直接本人が金融機関等で納付する方法である。
このように、住民税などの地方税を、納税者本人が、直接納付することを普通徴収と言います。
普通徴収で納める方法
もし、あなたが特別徴収を利用している会社に勤めている場合、普通に確定申告をすれば、住民税は特別徴収で納付することになります。つまり、副業が会社にバレてしまう危険性があります。
では、住民税の納付を普通徴収に変更するにはどうすればいいでしょうか?
それは、確定申告書第二表の住民税の欄で「自分で納付」を選択することです。
確定申告書第二表の住民税の欄には、次の画像のように、「給与・公的年金等に係る所得以外の所得に係る住民税の徴収方法の選択」という項目があります。
この項目で「自分で納付」を選択することで、給与以外の所得に係る住民税を特別徴収ではなく、普通徴収で納付することができるようになります。つまり、アムウェイで手に入れた権利収入に係る住民税を自分で納付することができるようになるということです。
普通徴収にすれば、納付書は会社ではなく、あなたの住所宛てに届きますから、会社に副業がバレる可能性はなくなります。
普通徴収を選択しても特別徴収されてしまうケース
実は、普通徴収を選択した場合でも、特別徴収されてしまうケースがあるんです。これについては、複数のケースがありますが、ここでは、アムウェイで権利収入を手に入れた場合に関係する可能性のあるケースにフォーカスしてお伝えしたいと思います。
【ケース①】ふるさと納税や住宅ローン控除などの税額控除
住民税の負担を少しでも減らしたいと思っている人や、副業が会社にバレないようにするために、ふるさと納税による税額控除を利用している人は、普通徴収を選択しても特別徴収されてしまう場合があります。
それは、次のような場合です。
このように、アムウェイの権利収入などの副業に係る住民税額よりふるさと納税や住宅ローン控除などによる税額控除額が上回ってしまう場合です。
この場合、普通徴収する分がなくなり、還付は特別徴収によって行われることになるそうです。つまり、会社で天引きされている住民税額から還付が行われることになります。
この場合、会社へ「特別税額通知書」という書類が送られることになり、その通知書には、副業での収入も記載されているため、その結果、会社に副業がバレてしまう可能性があります。
しかし、自治体によっては、所得種別が解らないように配慮している所もあるそうで、必ずしも副業がバレてしまうという訳ではありません。しかし、ふるさと納税や住宅ローン控除などの税額控除を利用して、少しでも多く住民税額を減らそうとした結果、逆に副業が会社にバレてしまうという危険性は十分にありますので、注意が必要だと思います。
【ケース②】赤字申告した場合
アムウェイで手に入れている権利収入よりも経費の方が上回ってしまい、赤字申告をした場合も、普通徴収ではなく、特別徴収されてしまう場合があります。
この場合もケース①と同じく、赤字ですから、普通徴収する分がなくなってしまいます。そして、赤字分は、会社で特別徴収(天引き)されている住民税額を減額することで還付されることになるそうです。
例えば、年間で12万円の住民税を支払っていたとして、赤字分の還付金が4万円の場合、年間の住民税額を8万円に減額することで還付とする方法がとられます。
このようにして、会社に副業がバレてしまう可能性があります。
【ケース➂】担当者の見落とし
本当にこんなことがあるのか?と思ってしまうことですが、確定申告をした時に「自分で納付」(普通徴収)を選択した場合でも、担当者の見落としが原因で、特別徴収になってしまうこともあるそうです。
このケースは、本当はあってはならないことだと思うのですが、起こってしまった場合は対処の仕様がありません。
細心の注意が必要です
ここまで、普通徴収を選択しても特別徴収になってしまう3つのケースについてお伝えしました。3つのケースからも解るように、確定申告で住民税の納付方法を「自分で納付」(普通徴収)にしたからといって、必ずしも会社に副業がバレないということではありません。
ですから、このことを常に念頭において、細心の注意を払って確定申告をする必要があるでしょう。
まとめ
今回は、副業としてアムウェイで権利収入を手に入れた場合に、会社にバレずに確定申告をする方法についてお伝えしました。アムウェイに限らず、副業をする場合に一番気に掛かるのが会社にバレることだと思いますので、今回お伝えした内容が、副業をされている人にとって少しでもお役に立てれば幸いです。