先日、朝のニュース番組で衝撃的な事実が話されていました。それは、30代40代の内貯金額が50万円以下の人たちがなんと47.7%だそうです。終身雇用制度も崩壊しつつあり、年金制度も危うく、給料も安い、その上自由な時間が取れない。今の時代、会社に勤めるメリットは本当にどこにあるのかと思えてしまいますね。
貯金0円が、23.1%?!
SMBCコンシューマーファイナンスの調査によると、2019年時点の30代40代の貯金額は、0円が23.1%、1万円~50万円は24.6%だそうです。
つまり、30代40代の約半数の人たちが貯金額が50万円以下だということになります。
この状況は、正直、私が学生時代にイメージしていた会社員とはかけ離れた状況だと感じています。約10年前私が就職活動をしていた時の社会の当たり前は、今では崩壊しつつあるのだと改めて実感しました。
年齢が上がれば上がるほど、自由に使える金額は減っていく?!
同じくSMBCコンシューマーファイナンスによる金銭感覚による調査があるのですが、この事実も衝撃的な内容でした。
それは、30代40代に比べて、20代の方が自由に使える金額が高かったということです。
調査結果は、次のようになっています。
年齢 | 毎月自由に使える金額 |
20代 | 32,224円 |
30代 | 30,786円 |
40代 | 30,278円 |
(参照元:MONEYzine)
このような結果を見ると、20代はまだ結婚している人や子供がいる人が少ないのではないかと思う人もいるかもしれませんが、当然ながら同じ条件でアンケートが取られていますし、20代の方が給料が低いことを考慮すると、年齢が上がれば上がるほど自由に使えるお金が低くなるということは、会社に勤められている方にとってはかなり厳しい事実なのではないかと感じます。
安心だと感じる貯金額の平均は5,214万円?!
さらに、仕事をリタイアするまでにどのくらいの貯金額があれば安心かというアンケートに対しては、回答した人たちの平均額は5,214万円だったそうです。
5,214万円の貯金は貯められる?
では、仕事をリタイアするまでに5,214万円は貯められるのでしょうか?
ここでは、会社員が生涯で稼げる収入の平均と生涯で必要な費用を比べて考えてみたいと思います。そして、今回の生涯収入と生涯で必要な費用については、こちらの記事を参考にさせていただきました。
会社員の生涯収入はいくら?
では、会社員の方が生涯で手に入れられる収入はどのくらいあるでしょか?ここでは、手取り(収入から税金と社会保険を除いた分)の平均額で見ていきたいと思います。
生涯稼げる手取りの平均額は、約2.1億円だそうです。
もし具体的な数値や表を確認したい場合は、こちらの記事にとても解りやすく書いていますので、下記のリンクをクリックして参照してください。
生涯必要な生活費はいくら?
では、次に生涯必要な生活費を見ていきたいと思います。
ここでお伝えする生涯必要な生活費は、
- 単身
- 夫婦2人
- 夫婦+子ども1人
- 夫婦+子ども2人
- 夫婦+子ども3人
この5種類の状況で、それぞれ「23歳~60歳までかかる生活費」、「子どもの学費」、「老後の生活費(60~90歳)」、プラス、生活に必要な「車」や「電化製品」、「結婚費用」、「住宅費用」や「葬式費用」などの固定費を考慮して計算した数値です。
まず結果をお伝えすると、生涯必要な生活費は、1,9億円~3,6億円だそうです。詳しい数値を見てみると次のようになっています。
家族構成 | 生涯必要な生活費 |
単身 | 1億9329万円 |
夫婦2人 | 2億6804万円 |
夫婦+子ども1人 | 2億9949万円 |
夫婦+子ども2人 | 3億3093万円 |
夫婦+子ども3人 | 3億6238万円 |
そもそも足りないorギリギリ
生涯収入と生涯必要な生活費を比べた数値を表にすると次のようになります。
収入と生活費 | 金額 |
生涯収入 | 約2.1億円 |
生涯必要な生活費 | 約1.9億円~約3.6億円 |
上記の表を見比べてみて分かると思いますが、最低限必要な生活費の状況を考えても収入と生活費の差額が約2,000万円程度しかありませんので、一生を通して2000万円程度の余裕しかないということは、かなりギリギリの生活になってしまうということが想像できると思います。
仮に、一生で2000万円の余裕があるとして、1日あたり生活費以外でどのくらい自由に使えるお金があるのかを計算してみたところ、なんとわずか607円でした。1ヶ月(31日)あたりに換算すると18,817円となりました。
当然ながら、生活費が多くかかる方は、それなりに収入もあると思いますし、職業によっても生涯稼げる収入と支出は上下すると思いますが、平均的な数値で見ると現在の会社員の方の生活状況はこのようになると考えられるのではないでしょうか。
老後は1日300円の生活?!
そして、知り合いの方から聞いた話なのですが、ある年金暮らしの人が老後の生活について「ホームレスみたいだ」「死ねと言われているようなものだ」と言っていたそうです。
その人が1日使えるお金は、なんと300円程度だそうです。
一生のほとんどの時間とエネルギーを会社に捧げて、国に対して税金を払い続けた結果、このような現状が待っていると思うと、本当に会社員であることのメリットは一体どこにあるのだろうと考えさせられます。
まとめ
この記事で書いたことは、あくまで平均的な数値であったり、予想して算出された数値ですから、必ずしもそうなるとは限りません。そして、老後の生活についてのエピソードも一部の人の話ですから、すべての人に当てはまるわけではありません。
しかし、このようなことを知ってしまうと、本当に会社という制度は成り立たなくなってきていると感じますし、会社に勤めるメリットはどんどんなくなってきているように感じます。
この記事が、生涯設計について考えている人にとって少しでも参考になれば幸いです。もしお時間がありましたら、こちらの記事も合わせて読んでみてください。
⇒このままでいいんか、オレは?と本気で思っている人だけ読んでください!